ツーバイフォー工法とは、2インチ(38ミリ)×4インチ(89ミリ)の材料を柱(スタッドと呼びます)として壁を建てる工法のことです。
2×6の材料で壁を作る場合はツーバイシックス工法と呼びます。その他の材料としては2(38ミリ)は変わりませんが4(89ミリ)の部分のサイズが変わります。
- ツーバイフォー 38ミリ×89ミリ
- ツーバイシックス 38ミリ×140ミリ
- ツーバイエイト 38ミリ×185ミリ
- ツーバイテン 38ミリ×235ミリ
- ツーバイトゥエルブ 38ミリ×285ミリ
- フォーバイフォー 90ミリ×90ミリ
上記以外に重要な補強材として集成材があります。これらの材料を組み合わせて壁を組みます。
最後にツーバイフォー工法での棚の取付位置を説明したいと思います。
詳しくは下記目次の 下地を探して取り付ける方法 からお読みください。
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壁の組み立て
材料搬入
材料搬入ですが、状況によって変わりますが、材料はユニック車によって運ばれています。見かけたことがあるでしょうか?レッカー車の小型版みたいな感じです。レッカー車ほどブームが伸びないので、どこにでも材料を置けるわけではありませんので、材料の置き場を段取りを考えながら降ろしてもらいます。
墨付け
最初にするのは設計図を基に上枠・下枠に墨付けしていきます。壁の下の材の事を下枠、上は上枠、上枠の上にもう一枚つける材料の事を頭ツナギと呼びます。これらはすべて2×4材ですが、呼び名が違います。また
- 縦枠の事をスタッド
- 壁が交わるところには合わせ柱(3~7本柱)
- まぐさ受け
- 窓台
などがあります。(右図参照)これらの位置などを墨付けしていきます。
柱の間隔は455ミリです。これは規格で決まっているのですが、なぜ455ミリかというと合板(外壁に張る)や石膏ボード(部屋内に張る)等の面材のサイズが910ミリに規格化されているからです。
みなさんもホームセンターなどで見かけたことがあるのではないでしょうか?
仮並べ後釘打ち
墨付けが終わると壁を組んでいきますが大体の場合、道路側に材料が並ぶので奥側の壁から作ります。ツーバイフォー工法は木材と木材を全て釘で止めていきます。釘を打つ箇所によって釘の長さ・本数が決まっていますので、それをまずは覚えるのが見習いの頃の仕事です。
下枠・上枠とスタッド(柱)を釘打ちするのはCN-90を2本打ちで決まっていますので(ツーバイシックスの場合は3本)、順番に釘打ち機をつかってを打っていきます。釘打ちのポイントはまっすぐ打つよりちょっとでも角度をつけて打つことです。また両端は(壁の外側)材料が割れやすいので気を付けて打ちますが、割れそうな場合は木工きりで下穴を開けるか、釘先を金づちで叩いて頭を潰して手打ちします。
窓やドアが付く部分
そのまま開口と呼んでいますが、窓やドアが入る場所には、木材や合板があったら入りません。設計図通りに場所・幅・高さを開ける必要があります。
今現在一般的なお家のドアの高さは約2mで窓の上も約2mに合わせています。開口の上部にはまぐさ(荷重を受ける補強材)を設けます。
構造用合板張り
建物の外壁になる部分には構造用合板を張ります。ジェニュインでは、外壁のをモルタルで下地をして、塗り壁で仕上げる事が多い為、一般的な9ミリではなく12,5ミリを使用しています。これはモルタルの重大なひび割れを防止する為ですが、強度も増します。枠材と合板はCN50で外周部@100mm以下、中間部@200mm以下の間隔で釘打ちします。
壁を建てる
※クリックで拡大します。
壁が組み終わると、床で組んだ壁(水平状態)を垂直状態にする必要があります。人力で建てる場合(2~3人)と人力で無理な場合(1人)、ジャッキと呼ばれる道具で建てる場合があります。
垂直状態に建てたら、下枠と床をCN90で釘打ちします。1枚目(最初の壁)を建てる時は一人の時は少しコツがいります。得に風が強い時は壁が倒れる可能性があるので気をつけます。
『壁を組んでは、建てる』をどんどん繰り返して1階の壁の完成です。2階の壁・3階の壁も同じ要領です。
※クリックで拡大します。
大きさや建てる人数によって違いますが、1~2日で各階の壁の工程を終わらせます。壁組が終わると次の工程(2階の床や2階の天井)の分の材料がトラック一杯でやってきますのでかなり必死で組み立てます。(壁の組み立て中の写真がないのはそのせいです。すいません次の機会撮ります)
さて、ここまでは2×4(ツーバイ)工法の説明でした。ここからは本題の棚の取付位置の説明をしたいと思います。先に工法の説明をしたのは、棚の取付には下地の位置が重要で工法をご理解いただければ下地の入り方も下の写真のようになることがお分かりいただき易いからです。
棚もそうですが、他には鏡や額縁・・・などなどお家に住まわれてから取付る事がありますよね。そんな時軽い物は大丈夫なのですが、重たいものは壁の下地がある場所に取付した方がいいですね。ですが、壁クロスが仕上がってると下地の場所がわかりませんよね。
下の画像では断熱材が入っていますが柱が等間隔で入っているのがおわかりでしょうか?
次に石膏ボードを張ります。
石膏ボードの上にクロスを張り完成です。
当たり前の話ですが、ここまでくれば柱の位置は全くわかりません。
そこで下地が分からなくても大丈夫な方法と下地の探し方を説明したいと思います。
ホームセンターやネットショップで売っているボードアンカーを使う方法
いろんな種類のボードアンカーがありますが、強度と取付やすさを考えたらおすすめはこの3種類です。
- たたいてビス止めタイプ
ハンマーでたたき込んでから取り付けたいものをねじ締めできます。ゴミがあまり出ないし、ほんとうに簡単です。 - カレンダー・時計などフック付きが欲しい時用
軽量物用ですがフック付きでとても便利です。 - ちょっと重たくて強度があった方がよさそうな時用
ごみは出ますが(白い粉が壁からでてきますので、床に新聞紙などを敷くなどしておいた方が良いです)、アンカーの中ででもこれが安心で取付も簡単なのでおすすめです。
下地を探して取り付ける方法
『下地の探し方』
実はこのページで一番お伝えしたかったのはこれです。
ツーバイフォー工法で建てられたお家限定ですが、(芯ずれ、寸法ずれなどありますが、たいていのお家は気にせずいけます。)スケール(メジャー)など距離が測れるもので、壁の端から測って下記の数字の所で壁をトントンしてみてください。
- 398 ミリ
- 853
- 1308
- 1763
- 2218
- 2673
- 3128
- 3583
音の違いがおわかりでしょうか? 壁の端から1本目は398ミリです。2本目は上記に説明しましたが、柱の間隔が455なので398+455=853ミリ 約85㎝
となります。以後は455を足した数字になります。
スケールにこのマークがついていればこのマークより57ミリマイナスしたところが下地(柱)位置になります。45,5センチの所にマークがあります。その次は91センチです。
時計・額などはボードアンカーや下地がなくても大丈夫な場合(重たくない)が多いですが、下地にビスや釘を打ちつけた方が良い場合もあります。(大きくて重たそうなもの)
上記の時計の位置は天井から、9センチ下げてとりつけています。
時計や額などの裏面には必ずひっかけれるようになっています。(丸く穴が開いていたり、金具がついていたりします)
天井から約14センチの場所にマスキングテープ(布テープなど粘着力が強すぎるとはがす時にクロスも一緒にはがれるので注意が必要です)などをはります。
この場所らへんだと2本目の柱の位置になるので、約85センチの位置に印をつけます。
下地探しの道具です。ホームセンターなどで売っています。念のため刺してみます。
刺さっている状態です。下地がないと刺さりません。
印をした所にビスや釘を打ち付けます。あとは時計や額を引っ掛けて完成です。
まとめ
ツーバイフォー住宅の壁の建て方がなんとなく分かると棚などを壁に取り付けるのがご自分でできるのではないでしょうか?
柱(スタッド)の位置は壁から測って約
40㎝/85㎝/131㎝/176㎝/222㎝/267㎝/313㎝/358㎝
です。あと窓の横は約8㎝程度は柱があります。
※一般的な2×4(ツーバイフォー)住宅の寸法です。外壁が206壁や輸入住宅などは異なる場合がありますのでご注意下さい。
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