出来る。ツーバイフォーリフォーム

ツーバイフォー工法のリフォーム

このページでは、大工として日々現場に入るジェニュイン代表が、実際に工事をしているからこそお伝えできる「ツーバイフォーリフォーム」についてお話します。

早速ですが、
リフォームについてインターネットで検索してみると・・・

ツーバイフォー(2×4)工法の家はリフォームがしにくい。

在来工法よりリフォームしにくい。

リフォームには不向き

実はツーバイフォー工法のほうがリフォームしやすい。

など・・・いろいろと書かれています。
では、実際は?と言うと・・・「在来工法」「ツーバイフォー工法」どちらの施工経験もあるリフォーム会社や工務店であれば、リフォームの向き不向きと工法は、あまり関係ないと言うのが正解と言えます。

それよりもむしろ、素材・場所・壁の上に何が乗っているかというか……

結論から申し上げますと、2×4工法だからと言って出来ないリフォームは無いと思います。

壁に関わるリフォーム

落ち着いたナチュラルダイニング
アンティーク家具の似合うリビング

リフォームを考える際に
「壁を取り除きたい。」
「窓を大きくしたい。」
「ドアを大きくしたい。」など
少しでも壁に手を加える必要があると、元々の工法の話が出てきますが、

ツーバイフォー工法では、壁や開口部(窓など)に関して 分かりやすいルール があります。
そして、リフォームの際もそのルールをきちんと守って工事を進めれば問題ないのです。

この 分かりやすいルール は、日本全国共通です。
つまり、大手住宅メーカーが建てる2×4住宅もジェニュインが建てる2×4住宅も、使われている部材や構造材は同じなのです。
その為、構造体の予想(家の骨組み)が立てやすくリフォームのプランニングがスムーズに行えます。

  1. 家の角は90㎝以上の壁を作る
  2. 長さ90㎝以下の壁は耐力壁(構造上必要な壁)とみなされない
  3. 最大の部屋の大きさは24帖(特例あり)
  4. 1階の壁の下(耐力壁は絶対)には基礎がいる(短い壁などには設置しない場合もあり)
  5. 開口(窓・ドアなど)は最大4m
  6. 耐力壁のバランス(長短比1:4)
  7. 長い耐力壁に開口ばかり設けない

リフォーム時にこのルールは比較的簡単にクリア出来るのですが、それよりも頭を悩ませるのが、2階の床根太(ねだ)の継手の位置や根太の方向です。

  1. 床板(ゆかいた)を支えるため、床の下に渡す横木。
    梁よりは小さな部材。
大きな吹抜けがある構造の状態
構造体の状態

当たり前ではありますが、1階の壁の上に2階の床がのっています。

パネル工場制作の床パネルの設置

↑「2階の床パネル」を「1階の壁」の上に設置する様子です。

外壁側はわかりやすいと思いますが、内壁の方に壁がないと落ちてしまいますよね?

ちなみに在来工法でも同じで2階の床梁を支えている柱は抜けません(中間は抜ける)。

床根太の継手位置
壁の上で継手がある

赤で囲っている壁の上で継手位置があるのがお分かりでしょうか?

この継手位置や根太の方向、集成梁の位置を特定するのが難しいです。

構造図面があればわかるのですが無いことのほうが多いです。

床構造図
構造図 2階床伏せ図

ではどうやったら分かるのかですが、ここが経験がいる所だと思います。

1階の天井を調査すると床根太の向き・継手位置は100%ではありませんが概ねにはわかりますので、壁を撤去可能がどうかを判断します。

1階の天井=2階の床組み→210(ツーバイテン)
2階の天井→204(ツーバイフォーorツーバイシックス)

基本的には1階も2階も考え方は同じですが、使用されている材料が違います。

実際の工事では2階の方が間取り変更がしやすいです。

何故かと言うと2階の壁の上には天井と屋根しかないので壁の上に荷重がない、あったとしても容易に補強が出来たりするためです。

※詳しくは施工店などにお伺い下さい。

キッチン

キッチンリフォームの多くの悩みは独立しているキッチンスペースをオープンにしたい。が多いのですが、この時キッチンを区切っている壁を撤去しなくてはいけません。壁のルールを守りながら2階の床を検討し、撤去可能かを決定します。

こちらは独立したキッチンを対面キッチンにリフォームした例ですが、集成材で垂れ壁を作ったうえで壁を撤去ました。

この壁を撤去するだけで部屋の雰囲気は大きく変わります。

ドア・窓

そのままの大きさで窓を変えれるカバー工法と言われる窓の交換方法がありますが開口部を広げたい時には壁を一部撤去する必要があります。

開口部を広げる訳ですから、壁のルールを検討する必要があります。

玄関ドア・窓ならば外壁。内装ドアならば内壁が対象です。

外壁の種類によって解体費用が変わるかもしれません。
どちらというとモルタル下地ペンキ仕上げのほうが取り壊しに施工手間がかかります。
更に言うとラスの種類(モルタルを塗るための下地)によって施工手間が変わります。

また、在来工法と2×4工法での違いは、構造用合法(外壁のベニヤ)の釘のピッチです。
2×4工法は壁一面で強度を作る為、釘のピッチが細かいのです。
壁を取り壊す際に使用するノコギリは釘があると使えません。(釘を切ると刃の切れが落ちる為)
職人は道具が命ですので、鋸刃の切れ味が悪くなったりするのを嫌います。
この辺の理由で2×4を敬遠する職人が多いのは確かな話です。

おおきな窓

窓拡張外壁リフォーム工事
窓のサイズを大きくした例

内装ドア

国産木製建具スタッフルーム
内装ドアの一例

玄関ドア

木製ひさし ナチュラル玄関

玄関ドア・室内ドアの周辺の壁の多くは壁のルールにあてはめると開口を広げる事が可能の場合が多いです。

窓に関しては、外壁の開口を広げる作業ですので,壁のルール上十分な検討が必要です。

間取り変更

1階の間取り変更

これは2×4工法に限らずですが、1階の家の中央付近にある長い壁の位置をずらす・完全になくすなどは難しいです。

何故かと言うと壁のルールや2階の床の荷重があるからです。

ですが、壁の一部を取り除けば2部屋を1部屋にしたり、キッチンを大きくしたり、お風呂を大きくしたり数々の要望が叶えられるのです。

2階の間取り変更

2階はかなり自由な間取り変更が可能です。(構造体を変える必要あり)

6帖×2部屋→12帖の1部屋にリフォーム
・使わなくなった6帖をウォーキングクローゼットにリフォーム
・2階にある和室を洋室にリフォーム
・暗い廊下にひかりを取り込む為、壁に開口(ガラス・ステンドグラス)をあける

リフォーム期を迎えたツーバイフォー住宅

リフォームといっても色々な状態があると思います。

・子供が独立して余っている部屋を有効活用したい
・子供が大きくなってきたので部屋を区切りたい
・水回り設備が古くなってきた
・中古住宅を購入した

子供の成長にあわせてリフォーム

大きな1部屋の子供部屋を間仕切りして2部屋に!〈出来上がり記録〉

こちらは小学生になられたお子様のお部屋を1部屋から壁を作ることで2部屋に区切った例です。

2×4工法のお家ということでジェニュインにご相談がありました。

新築当初より区切る予定で補強がなされていました。

中古住宅購入+リフォーム

ツーバイフォー住宅は40年程前から日本に普及された住宅です。

なかでも築30年程の住宅が多くなってきました。
ジェニュインのお客様で、『中古住宅を購入しリフォーム会社に相談したが実は2×4住宅なので断られた』との相談が増えて来ました。これが築30年程の住宅です。

中古住宅を買ってリフォーム 神戸で中古住宅を買ってリフォームをすると…今なら次世代エコポイントがあります!

お部屋の有効活用リフォーム

こだわりのシアタールームは洗練された大人の空間
こだわりのシアタールームは洗練された大人の空間

子供が独立すると子供部屋が余ってきます。

そんな時は思い切って趣味室・ウォーキングクローゼットなど長年の夢のお部屋にリフォームする選択肢があってもいいのでないでしょうか?

2×4工法リフォームまとめ

簡単にですが、2×4工法のリフォームが出来ない・しにくいと言われる理由を考えてみました。

  • 構造がわからない為
  • 2×4工法のリフォームをしたら、大変な目にあった事がある
  • 釘・ビスが打ち込みの本数が多い為、解体時に刃物が痛む
  • 天井裏の配線の変更が難しい。
  • 家の中央に走る長い壁をずらすのは難しい

職人的要素が多いですが、確かに嫌がる職人さんは多いです。
道具が命の職人さんですので、仕方ない部分はあります。

構造が分からなく断るのは仕方ないと思いますが、リフォーム出来ないというよりは、リフォームしづらいと言った方が本音の様な気がします。

2×4工法の家で出来るリフォーム

2×4工法だから出来ないリフォームは無いと思います。

壁のルールを守れば各種リフォームは可能です。

  1. 対面キッチンにリフォーム
  2. キッチンの入れ替え
  3. 玄関ドア入れ替え(木製・輸入ドアも可)
  4. 室内ドア入れ替え
  5. お風呂のリフォーム
  6. ユニットバス入れ替え
  7. 窓の入れ替え(輸入窓も可)
  8. 洗面化粧台入れ替え(造作洗面台も可)
  9. 外壁塗り替え
  10. 屋根葺き替え
  11. 間取り変更
  12. お部屋の模様替え
  13. クロス張替え
  14. フローリングの張替え
  15. その他いろいろなリフォーム